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その数、5万2756件。文部科学省の調査で過去最多を更新した「子どもの暴力」に学校が悩んでいる。ささいに見えることで感情を爆発させ、重い結果を招いてしまうことも。解決に向け、校外の機関や専門家と連携する動きも出ている。 17日、香川県丸亀市の市立小学校で、6年生の男子児童が、同級生の男子に工作用のはさみ(刃渡り約10センチ)で背中を刺された。命に別条はなかったが、全治約1カ月の重傷を負った。 きっかけは、担任が配ったA4判の1枚のプリントだった。日曜に自宅でテレビゲームをしないよう呼びかけたが、加害者の男子が「プリントの絵に似ている」と声が上がった。男子は冷やかされたと思い、机にあった自分のはさみで刺したという。 「ちょっとした口論で顔を殴ってしまう」「いきなり顔を、なんて昔はあまりなかった」。東京都内のある中学校の養護教諭は言う。物にも当たる。突然石像を殴って手にけがをした子は「ここまで痛いと思わなかった」と言った。「勉強もできて、みんなの中心になっている子なんですが」 首都圏の別の中学の養護教諭は「言葉でコミュニケーションをとる力が不足していて、すぐに手が出てしまうようだ」とみる。ふだん一緒に遊んでいる友だちとすれ違いざまに肩がぶつかり、互いにわざとだと思ってけんかになる。「ごめんね、とひと言あれば何でもないのに」 千葉大の明石要一教授(教育社会学)は「かつては荒れているグループがはっきりしたが、今は一人ひとりの突発的な暴力が目立ち、対応が難しくなっている」と指摘する。昔は子ども同士の遊びなどで身につけたはずの社会性が乏しく「ルールなき学校社会」が現れているという。 横浜市教委は07年度から、市内18小学校で「児童指導コーディネーター」という教員を置く。担任から外して授業の負担も減らし、生徒指導の対応を専門に担う。教委の担当者は「担任が1人で抱え込みがちなので、チームで対応できるようにした」と話す。 いま、各地で注目されているのは「スクールソーシャルワーカー」。校外の機関と学校をつなぐコーディネーターのような役割だ。虐待や親の養育上の悩みなど、家庭の問題にもかかわる。 香川県や大阪府などが先行し、今年度は文部科学省も約15億円の予算を計上。ほぼすべての都道府県で350ほどのモデル事業が動いている。 九州のある小学校は昨年度、社会福祉士にスクールソーシャルワーカーとして月2回来てもらった。児童相談所、福祉事務所などの担当者と「ケース会議」と呼ばれる話し合いを設け、個々の子どもの問題点や改善計画を共有した。校長は「教育と福祉のはざまに問題がある。役割分担がはっきりし、学校にも余裕が生まれた」という。 |
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