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help リーダーに追加 RSS 通信制高校に異業種参入 IT系、英会話学校など次々と

<<   作成日時 : 2008/11/01 17:11   >>

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 不登校の中学生が全国で10万人を超すなか、勉強を続けたい生徒たちの受け皿になっている通信制高校。その経営に、ソフトウエア会社、英会話学校、予備校……と様々な業種からの参入が続いている。構造改革特区で株式会社立の学校が認められたことなどが契機で、「逆境にある子を支援したい」「新たなビジネスチャンスに」と思いを巡らす。

 今年4月、兵庫県西部の相生市に開校した「相生学院高校」は、ソフトウエア開発会社の富士コンピュータ販売(同県加古川市)がつくった。現在92人の生徒が通う。

 同社はIT技術者の養成施設を99年から運営するが、手に職をつけようと集まってくる若者に、不登校やいじめで悩んだ経験をもつ人が多く含まれていた。森和明社長(57)は「失った自信を取り戻す本格的な教育がしたいと思った」という。

 02年に特区制度ができ、チャンスが生まれた。相生市で廃校の中学校を見つけ、校舎を再利用して株式会社立で開校することを市に提案。谷口芳紀市長も「熱意に打たれた」と認可した。

 同校は、母体の社員が最新の知識を教えるITコースも置く。将来的には育てた生徒を会社に受け入れたいという思いもあるという。

 授業料は1単位7千円、3年間で74単位分の51万8千円。初期投資は廃校利用で約5千万円で済んだが、全校で540人の定員を超えなければ利益は出ないという。森社長は「学校でもうけるというより、会社が社会貢献をしているというPRの意味合いがある」と話す。

 同じく今春、滋賀県高島市に開校した「ECC学園高校」は英会話学校のECC(本社・大阪市)が母体。入学者は150人。英会話や予備校などグループ企業の講師が教えるクラスも選択できる。

 もともとは98年、通信制高校の生徒の勉強を支援する「サポート校」を始めたのがきっかけだった。「独自に高校をつくり、自分たちの生徒として卒業させたい」「高校生をしっかり把握していれば、内部進学のように系列の専門学校へつなげていける」。こんな考えがあったという。

 教育関連出版大手「中央出版」(名古屋市)は従来の業務では先行きが不透明と考え、新しい事業展開で05年、鹿児島県の屋久島に「屋久島おおぞら高校」をつくった。「今の学校教育に欠けたものを満たしたい」という思いもある。木の香りが漂い、鳥が羽を広げた形の校舎の建設費は約6億円。現在、全国に約3900人の生徒をもつまでになった。5千人強にまで生徒を増やせれば、経営のバランスが取れるという。

 千葉県多古町の「わせがく高校」は、早大受験で知られる早稲田予備校を運営する学校法人がつくった。守谷たつみ理事長は「浪人生激減の時代を迎え、次の経営戦略として考えた」。学校に通った後で早稲田予備校の授業を無料で受けられる特典もある。

 文部科学省によると、現在、通信制高校は全国で197校ある。全日制などに併設されているのが118、通信制だけの単立校が79。新規開校が続いているのは単立校で、5年前の2倍、10年前の4倍強に増えている。

 中学の不登校も高い数字で推移し、07年度は約10万5千人。01年度の11万2千人よりは少ないが、生徒の数自体が減っており、全生徒中の不登校の割合は2.91%と過去最高を更新した。少子化の中、教育関連では数少ない「ビジネスチャンス」ともいえる。

 ただし、通信制高校の専門誌「学びリンク」発行会社の山口教雄社長によると、全日制との併設型の私立の通信制ではこの4年で4校が募集停止になっているという。「生徒たちは、色々な『付加価値』は実際はあまり重視していない。傷ついた体験をした一人ひとりに寄り添う面倒見の良さ。この点を大切にする学校が結局は生き残っていくのではないか」という。

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